モッズ・MODS??

昔ムカシのお話です。ビートルズが生まれる前のお話。イギリスはロンドンの辺りで、若い兄ちゃん、ね~ちゃんの間で流行っていたライフスタイルがありました。

週末ともなると、最新ファッションに身を包み、クルマじゃなくて、モーターサイクルでパブやクラブへ。
「クルマよりバイクの方が、後ろのカノジョがぴったりくっいてくれるシ~。でも、エンジンむき出しのバイクじゃ服が汚れるじゃーん、だからスクーターだよ、スクーター。べスパが一番おしゃれかな。それとぉ~、雨降ったりするじゃん、なのでコートは、いわゆる必需品ってやつ? そこらの軍服ならみんな持ってるべー それでOKさ」

そう言ったかどうかはわかりませんが、彼らはモッズと呼ばれました。

ロッカーズのリーゼントに対して髪を下ろした『モッズ・カット』、彼らが好んだM-51フィールドパーカーを『モッズ・コート』、もちろんその下は三ボタンのスーツ。音楽は、どちらかというとR&Bやソウルミュージック。ザ・フーとかスモール・フェイセスなんかも好まれたみたい。
そのモッズの象徴として使われたのが、右上のマーク。モッズ・ターゲットと言われていますが、もともとはイギリス空軍マークそのもの。その意味ではロッカーズのアウトロウ的スタイルと違って『体制内』派だったのかな。

革ジャンにリーゼントの「ロッカーズ」というムーブメントもありましたが、彼らよりはホンの少しハイソサエティかしらん。何より清潔だったかも。
ロッカーズファッションだったビートルズがデビュー時にモッズファッションに変えさせられたのは有名な話。

ムーブメントとして流行したのは1950年代~1960年代中ごろですが、ひとつのライフスタイルとして根付いていますね。時々いろんなところで顔を出します。「踊る大捜査線」でスーツにモッズコート着ていたヒトいましたよね。

そんなモッズにあこがれてロンドンに住んでいた美代子ママ。
はじめたお店がモッズに傾くのは当然な話ですよね。

べスパ・ヴェスパ・VESPA ??

イタリアのオートバイ・メーカー、ピアジオが製造販売するスクーターの製品名。イタリア語でスズメバチを意味するそうな。
1946年に登場した最初のベスパは、スチールモノコックボディや、駆動部までふくめて一体化されたスイングユニットのエンジンを持つ。モノコック構造やタイヤ交換を容易にする前輪の片持ちサスペンションなどは航空機技術を応用したもので、当時としては画期的だった。
2ストロークエンジン+ハンドシフトという構成によって甲高い独特のサウンドを発する。これがべスパ(スズメバチ)と言われる由縁になった。
1952年の映画『ローマの休日』のイタリアのローマ市内を見物するグレゴリー・ペックとオードリー・ヘプバーンが二人乗りするシーンで印象的に使われたりもした。
その後、1960年代に入り、モッズ・ムーブメントが起こるとミラーで飾り立てたべスパが大流行した。